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全身トマトで真っ赤っか!
 テレビでおなじみ「トマト祭り」

スペインは地中海沿岸にあるバレンシア州に属する小さな町・ブニョールで毎年8月の最終水曜日に行われる祭り。起源は諸説あるが、1945年に祭りに参加していた若者たちが揉み合いになり、その場にあった屋台のトマトを投げあったことが始まりだと言われている。年々盛り上がり過激になっていったため禁止された年もあったものの、住人の抗議が大きく、1959年に正式にルールを定められて毎年開催されるようになった。

「楽しい祭りは、大抵よごれる?」

この連載では、そんな問いかけを検証すべく、日本と世界の知られざるよごれるけど楽しいお祭りを紹介していきます。

今回のお祭りは、スペインの奇祭「トマト祭り」
トマトのフェスティバル……美味しいトマト料理をみんなで楽しむお祭りでしょうか?
いいえ! これは熟したトマトをとにかくぶつけ合うというユニーク、かつ過激なお祭りなのです! 世界的にも有名で、テレビ番組でもよく紹介されるのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。私たち「よごそう祭り」ウォッチャーとしては、これは外せません!


毎年8月の最終水曜日(今年は8月30日)に行われる「トマト祭り」。
この日が近づくと、ブニョールの町は一気に賑わってきます。なぜなら、トマト祭りに参加するために世界中から観光客が集まるからなんです!
ブニョールの人口は約1万人、しかしこのトマト祭りに海外から参加する人数は町の人口の倍以上、2万人以上と言われています。その人気が伺えますね。


前夜祭では沢山の屋台が出たり、パエリヤコンテストが行われたりとお祭りムードが徐々に高まっていきます。


そしていよいよ当日! まずは朝9時頃、広場に1本の棒が建てられます。
棒の先には生ハムがくくりつけられ、そのハムを取るために大勢の人が棒をよじ登っていきますが、これがなかなか登れない。なぜなら、棒には石鹸が塗られて滑る上に、周りの人からはバケツやホースで水をかけられるから! なんとも過酷! 苦戦ののち、やっとの思いでハムが棒から取られると、トマト祭りの準備が完了となります。


時刻は午前11時。合図の号砲の音と共に、いよいよトマト祭りのスタートです!

大量のトマトを荷台に積んだトラックが、広場へとやってきます。市の職員がトラックの上からトマトを投げ下ろすと、参加者はそれを拾ってひたすら投げあう!街中に飛び交うトマトたち。周りを見る余裕なんてなく、とにかくトマトを拾っては投げ、拾っては投げ……。さながら現場は暴動のよう! まあ血ではなく、トマトで真っ赤に染まっているわけですが(しかし毎年けが人は出るそう)。

このトマト祭り、公式サイトなどでルールや注意事項がアナウンスされています。
そのいくつかをご紹介すると……


・ボトルや固いものを投げてはいけない
・シャツを破いたり、破いたシャツを投げない
・トラックに轢かれないように気をつける
・2回目の号砲が鳴ったらトマトを投げるのをやめる
・固いトマトは潰してから投げる
・目を保護するため、水中ゴーグル推奨
・カメラは防水対策を

この注意事項から、その凄まじさがおわかりかと思います……。あっという間に参加者たちはみんな、頭の上からつま先まで、全身潰れたトマトで真っ赤っか!
ファンサイトでは「水着の上から汚れてもいい古着を着るのがオススメ」というアドバイスもありますが、なるほど納得……もう参加者全員、トマトの汁でドロドロです。

そのうちトラックの荷台からトマトが一気に地面に下ろされ、地面も建物の壁も、一気に潰されたトマトまみれに……。そのピューレ状になったトマトをバケツやコップですくって、手当たり次第近くの人の頭からかける人も。まさにカオス!

もう、スーパー・クレイジーすぎる!

人生で一番汚れたけど、間違いなく最高の体験!

約1時間後、2回目の号砲がなったらお祭りは終了。放水で街は洗われていき、元の静かな街へとあっという間に戻っていくそう……しかしこのたった1時間のお祭りで、使われるトマトはなんと約100トン以上! すごい規模ですね。
「もったいない〜」と思う人もいるかもしれませんが、このトマトは市場に流通できないものを保存して使用しているそうです。
とはいえ食べ物をぶつけ合うという「いたずらをしている感」も、この祭りの魅力なのかもしれませんね。

このトマト祭り、一時期観光客が増えすぎてしまったため、現在では参加するためには公式サイトから有料チケットを買う必要があるのでご注意を! 日本からはトマト祭りに参加するためのツアーを設けている旅行代理店もあるようです。

全身真っ赤になってトマトをぶつけ合い、ストレス解消になるかも!? 世界屈指のよごそう祭に参加すれば、一生の思い出になること請け合いです。

[よごそう祭りレーダーチャート][よごそう祭りレーダーチャート]

※よごそう祭りの感じ方には個人差があります。

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