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江戸っ子の“粋”がここに!
深川の「水かけ祭り」

江東区富岡にある富岡八幡宮(別名「深川八幡」)で毎年8月15日前後に行われる例祭で、通称「深川八幡祭り」。江戸時代、三代将軍・徳川家光に長男・家綱が誕生したことを祝ったのが祭りの由来と言われている。各町の神輿が深川の氏子各町・約8キロのコースを練り歩き、沿道の観客が神輿(みこし)の担ぎ手に水をかけることから「水かけ祭り」の別名も持つ。

「楽しい祭りは、大抵よごれる?」

そんな問いかけを検証すべく、日本と世界の知られざる「よごれるけど楽しいお祭り」を紹介するこの連載。
今まで全国各地のお祭りを紹介してきましたが、今回ご紹介するのは、なんと東京都は江東区が舞台。富岡八幡宮の「深川八幡祭り」です。赤坂・日枝神社の「山王祭」、神田明神の「神田祭」とともに「江戸三大祭」の一つに数えられ毎年行われていますが、今年・2017年は3年に一度の「例大祭」にあたる年で特に大きな盛り上がりを見せます!
深川周辺の氏子各町の大神輿が町内を練り歩くこのお祭り。別名「水かけ祭り」とも呼ばれるように、観客が神輿の担ぎ手に水をかけることでも知られています。


8月13日(日)の午前7時半、神事を終えた各町会の神輿が富岡八幡宮前の永代通りをスタートします。

3年に一度行われる「神輿連合渡御(みこしれんごうとぎょ)」は、各町会の神輿が勢揃いし約8kmのコースを練り歩く深川八幡祭りのメインイベント! 今年は53基の神輿が参加しました。


次々と続いていく各町会の神輿たち。街には彼らの「ワッショイ! ワッショイ!」という威勢のいい掛け声と、太鼓囃子が響き渡ります。

写真を見ていただくとわかると思いますが、神輿の数も、人も、とにかく多い!
音の迫力にも、力強く担ぐその姿にも圧倒されます。実はお神輿1基につき、各町会から400人〜600人参加しているのだとか!

そうやって練り歩いていると……来ました、水かけ! コースの途中に各町会が用意した「水かけ場」が設置されています。

そこに差し掛かると、バケツで水がバッシャーーー!!! ものすごい勢いで水かけが始まり、お神輿も担ぎ手も一気にびしょ濡れに!

それにしても、想像以上の水の量……参加者だけでなく、観客も近くにいるとびしょ濡れになります。
この水かけ、そろいのハッピに身を包んだ「水かけ隊」はもちろん、一般の観客でも参加可能なんです。男性も女性も、大人も子どもも、バケツで豪快にバッシャー!

でもなんだか、かけている方も、かけられている方も、とっても楽しそう。
実はもともと、8月の炎天下に長時間お神輿を担ぐ祭りのため、担ぎ手たちの体を冷やす&お神輿を清めるという意味合いで始まったのだとか。今ではこの水かけが、観客と担ぎ手が一体になって盛り上がる祭りの風物詩にもなっています。一般の観客もただ見るだけではなく、こうやって参加できるのがいいですね。

しかしこの「水かけ祭り」、こんなものではすみません。大きな交差点など見せ場になるところで待ち構えるのは……なんと消防団!
お神輿に向かって高々と放水を始めます。遠くからでも見えるその迫力に、観客は大盛り上がり! 当然、これまで以上にびしょ濡れに。
最大の見せ場となる永代橋での水かけには、カメラを構えた観客が大勢詰めかけていました。

かなりの重さであろう大神輿を担いで、炎天下歩き続けるのはかなりハード。しかも休憩は午前中とお昼に1回のみとのこと。

常時数十人が交代しながら担いでいくので、これだけの人数が必要なんですね。中には女性の姿も。

約7時間かけて深川周辺の大通り、商店街、路地、ビル街、橋と、東京らしい街並みを練り歩き、富岡八幡宮に再び戻ってくるとゴール。締めに清めの水をかけ、各町会に戻っていきます。

参加されていた、担ぎ手の方にお話を伺いました!
富岡八幡宮のお膝元、富岡一丁目の富一睦会・西川さん。

「小学生のころから、もう30年以上参加しています。うちの町会は例大祭以外の年もお神輿を出すので、毎年お盆の楽しみになってますね。このお祭りの特徴は「水かけ」ですけど、担ぎ手としては水をかけられると気持ちいいし、元気になるんですよ。子どもの頃なんか、『誰にも怒られずに思い切り水遊びができる!』っていうのも楽しみでしたね(笑)。こんなお祭り、他にないと思いますよ。今では自分の子どもも参加するようになってるし、ずっと続いて欲しいです」

琴平町会・神輿総代の児玉さん。

「この祭りの見どころは水かけはもちろん、深川、下町ならではの「粋な神輿の担ぎ方」じゃないかな。最近はうちの町内にも新しいマンションが増えているんですけど、引っ越してきた人たちにも声をかけたりして、担ぎ手はどんどん増えてます。新しく住むようになった人たちにも、この深川の祭りの魅力を知ってもらいたいと思うんですよ。4歳から参加し始めて、今年68歳。次回の本祭りは東京オリンピックの年なんだけど、その年までは頑張って総代をつとめたいなあ、と(笑)」

観客も担ぎ手も、汗と水でびっしょびしょになる富岡八幡宮の水かけ祭り。江戸っ子ならではのパワーと威勢の良さを体全体で感じられる例大祭。3年後の2020年が今から楽しみですね!

[よごそう祭りレーダーチャート][よごそう祭りレーダーチャート]

※よごそう祭りの感じ方には個人差があります。

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